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「従業員引き抜き禁止の取り決め」 独禁法に抵触の恐れ 

従業員引き抜き禁止の取り決め
独禁法に抵触の恐れ
米、悪質なら刑事訴追
日本企業も意識改革急務



以下は、日本経済新聞2018.7.30朝刊記事から

 公正取引委員会が2月にまとめた「人材と競争政策に関する検討会」の報告書。・・。報告書は従業員やフリーランスなどの人材獲得競争に関して、引き抜き禁止の取り決めや賃金調整をした場合、独禁法違反になりうると明示した。

 米国ではすでに2年前に、引き抜き禁止の取り決めや賃金調整は価格協定と同様に「カルテル」に該当するとの方針を当局が公表し、経営者や人事担当者が収監されるリスクが現実味を帯びている。企業は「雇用カルテル」への注意が必要だ。
(中略)
 違反行為となる可能性があるのは、従業員の引き抜きや勧誘をしないようにする引き抜き禁止協定や、賃金幅を一定にするといった企業間の賃金調整だ。賃金調整につながる情報交換自体も違反の可能性がある。(以下略)

(参考)
 ◎米当局が示した禁止行為の事例
(日本経済新聞記事から)
1 他社との間で、従業員の給料などの雇用条件について、具体的な数値か幅で合意する
2 他社との間で、従業員の勧誘や引き抜きをしないよう合意する
3 他社との間で、従業員の福利厚生の内容について合意する
4 他社との間で、従業員の給料や雇用条件に関する個社情報を交換する


[編注、コメント]
 記事は、専門家は「・・営業部門と比べ、人事部門はカルテルへの意識が乏しい」と指摘しており、日本では人事担当者の交流会が多く、交換情報の中身には配慮が必要だと、注意を促している。
 注目の、少し気になる記事であった。



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業種制限なく、単純労働者を含む外国人労働者の広く受け入れる方針の是非 

2018.7.25日本経済新聞朝刊に、以下の記事が掲載された。
 

記事タイトル:首相、外国人労働者受け入れへ政策総動員、入国管理局、「庁」に格上げへ
記事本文:「電子版安倍晋三首相は24日の関係閣僚会議の初会合で、外国人労働者の受け入れ拡大を指示した。秋の臨時国会に入国管理法改正案を提出し、年内に日本語教育や生活支援の総合対策をつくる。法務省入国管理局を外局となる庁へ格上げし、体制を整える。2019年4月の本格受け入れを目指し政策を総動員する。外国人労働者の受け入れ政策は大きな転換点を迎えた。
 「即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを構築することが急務だ」。首相は24日の関係閣僚会議で強調した。「中小、小規模事業者をはじめとする現場で人手不足が深刻化している」と説明。「外国人を社会の一員として受け入れ、円滑に生活できる環境を整備することは重要な課題だ」と訴えた。
 外国人労働者の新たな就労資格については一定の技能や日本語能力を条件に最長5年、単純労働も認める。建設、農業、介護、造船、宿泊の5分野のほか、金属プレスや鋳造など一部の製造業や非製造業の外食産業も対象にする見込みだ。(以下省略)」(2018.7.25日本経済新聞朝刊から)


[編注、コメント]

 これまで検討されていた政府の外国人受け入れ策は、「農業、建設、宿泊、介護、造船」の5分野が対象とみられていた。
 これに製造業や外食産業等の非製造業を加えるとなると、事実上の業種制限の撤廃に繋がる。
 過去の議論の積み上げを軽んじ、政策転換への十分な議論もなく、唐突に打ち出された「新方針」の印象だ。これが、次期国会に提出されれば、そのまま通過してしまいかねない政治状況が、「今はある」。
 日本の労働市場のみならず、日本社会が一変するかも知れない。
 なにより、広く深い議論が必要なテーマだと思うが、、、



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JR東労組ー過半数代表者の資格失って、三六協定の締結はどうなる? 

JR東労組ー過半数代表者の資格失う?


産経ニュースが、2018.5.25付けで報じた下記タイトルの記事
JR東労組の脱退者3万2千人に増加か スト予告で組合員反発、事態収拾図るも7割減少
同記事によると、

「今春闘でストライキ権行使を一時予告したJR東日本の最大労働組合「東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)」の組合員数(の脱退が続いている)・・・会社側は組合費を給料から控除する手続きの届け出数によって組合員数の概数を把握している。同社によると、5月1日時点の届け出数は約1万5千人で、スト予告前の約4万7千人(2月1日時点)から約7割減少した。JR関係者によると、同労組の推定加入率は昨年10月時点で約80%だったが、5月1日時点で約25%まで低下した計算となる。」との趣旨の記事である。


[編注、コメント]

JR東労組が過半数組合ではなくなる、ということは、36協定等労働基準法の労働者代表たる資格を失ったということになるのだが、これは、これで大変ですよ!!!!!
何しろ所帯が大きい、労基法の過半数代表者の選任は、選挙選出を想定した条文になっていませんから、一歩進むごとに「疑問だらけ」に直面すること疑いなしですから、どうなるのだろーと興味津々の心境であります。



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「二重雇用」下での営業秘密の漏洩事件 

「営業秘密持ち出し容疑元役員逮捕 IT技術者引き抜き?」
2018.3.9日本経済新聞記事

表記の見出しで「役員かつ、営業秘密の作成者による営業秘密の漏洩事件」が報じられていた。この事件は、二重雇用下における営業秘密の漏洩という問題もあわせ有している。本事件は民事裁判にもなっていることから、さらに、事件の詳細を知る機会が有るかもしれない。下記は、日本経済新聞記事。

出所:2018.3.9付け日本経済新聞朝刊記事から
記事タイトル:営業秘密持ち出し容疑元役員逮捕 IT技術者引き抜き?


記事本文:「ITコンサルティング大手のフューチャーアーキテクト(東京)から従業員名簿などの営業秘密を不正に持ち出したとして、警視庁生活経済課は8日までに、同社元執行役員の岸本昌平容疑者(39)=東京都渋谷区渋谷1=を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。同課によると「自分で作った資料なので営業秘密とは思わなかった」と容疑を否認している。
同課によると、岸本容疑者は2016年12月から17年5月まで、競合会社で東証マザーズ上場のベイカレント・コンサルティング(東京)とも雇用契約を結び、営業秘密を同社に漏洩した疑いがある
逮捕容疑は17年1~2月、自宅のパソコンからフューチャーアーキテクトのサーバーに接続し、営業秘密である顧客向け金融システムの提案書や従業員名簿を不正に得たほか、顧客向け見積書をベイカレント社の社員にメールで送信した疑い。
名簿にはシステムエンジニアやプログラマーなど技術者約100人の専門分野と役職が記載されていた。16年12月以降、フューチャーアーキテクトからベイカレント社には技術者約30人が移籍していた


ベイカレント社は取材に「名語などを持ち出すよう指示したことはない」と話している。同課は今後、同社側からも事情を聴く。
提案書と見積書には金融システムの仕組みの詳細が示され、外部に漏れれば技術が盗用される恐れがあった。
同課によると、岸本容疑者はベイカレント社との雇用契約について「報酬アップのためヘッドハンティングに応じた」と話している。
フューチャーアーキテクトが二重の雇用状態を把握し、17年4月に警視庁に被害を相談した。岸本容疑者は5月に同社を解雇され、ベイカレント社も自主退職した。
フューチャーアーキテクトは東証1部上場のフューチャーの子会社。」


[編注、コメント]

 この事件は、2017.8月に営業秘密の不正使用を理由に、フューチャーがベイカレントに対して民事訴訟を提起している。
 前記記事は同一事案の刑事事件経緯。
 本件は、営業秘密の不正利用事件だが、当事者が「①役員かつ、営業秘密の作成者による漏洩事件であること、②二重雇用(許可された副業・兼業ではない)による秘密漏洩であることなどに特徴がある。
 二重雇用下での営業秘密の漏洩は、仮に、許可された副業・兼業である場合はさらに複雑な問題が派生する可能性もある。



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製造業の直接雇用が派遣労働に置き換わっている実態 

製造業の雇用
(直接雇用と派遣労働)



2018.1.13付日本経済新聞 朝刊記事から

記事タイトル:「製造業、派遣料大幅上げ 車・半導体で2割程度 期間工の法改正や好況… 人材不足に拍車」

 「製造業派遣の派遣料金が大幅に上がっている。(中略)
 製造現場の人手不足は解消する手立てが見えない。派遣のニーズは高まる一方で、料金引き上げは派遣社員の待遇にも反映されてきた。(中略)
 高まるラインの人手を派遣従業員で賄っている。自動車のほか電子部品や半導体でこうした動きが顕著になっている。(中略)
 派遣社員の引き合いに拍車をかけているのが有期雇用の期間工を巡る「2018年問題」だ。13年施行の改正労働契約法で、5年を超えて働いた非正規社員は18年4月から本人の希望に応じて無期雇用への転換を申し入れできるようになった。無期雇用の製造工を自社で多く抱えると固定費が膨らむ。このため派遣会社が無期雇用する派遣社員の活用に目を向ける企業が増えた。こうした背景から「派遣シフトが急速に進んでいる」(製造業派遣会社社長)。今後、工場が5年を前に契約を更新しない雇い止めが増える可能性もある。(以下省略)」(2018.1.13付日本経済新聞朝刊記事より)


[編注、コメント]

 ここのところの人手不足で、製造業派遣の派遣料金が大幅に上がっているという記事である。
 確かに派遣料金の引き上げは、その一部が派遣労働者の賃上げに回される仕組みではあるが、問題は、「無期雇用の製造工を自社で多く抱えると固定費が膨らむ。このため派遣会社が無期雇用する派遣社員の活用に目を向ける(製造業の)企業が増えた。こうした背景から「派遣シフトが急速に進んでいる」」という実態である。このような形で、製造業の直接雇用が労働者派遣に置き換えられており、今後、さらにそれが浸透、定着してゆく実態には、注意が必要である。
 この問題は、製造業派遣の是非が議論されたときの大きな論点でもあっただけに、制度のあり方を含め、再度議論が必要になるかも知れない。



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