厚労省が労働時間把握通達を改正し、「新ガイドライン」施行へ 

労働時間把握通達を改正、
「新ガイドライン」施行へ



現行

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」
(平成13年4月6日付け基発第339号労働基準局長通達)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html

に、新たに、次の事項を加え、新ガイドラインとして企業指導を強化する。


労働者の「実労働時間」と「自己申告した労働時間」に乖離がある場合、使用者は実態調査を行うこと

「使用者の明示または黙示の指示により自己啓発等の学習や研修受講をしていた時間」は労働時間として取り扱わなければならないこと

等を明確化する。(H29年より実施)


 [編注・コメント]

① 「労働者の「実労働時間」と「自己申告した労働時間」に乖離がある場合、使用者は実態調査を行うこと」は、現行の「自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施すること。」と類似の処置だが、「必要に応じて」が削除になっている。

② 「「使用者の明示または黙示の指示により自己啓発等の学習や研修受講をしていた時間」は労働時間として取り扱わなければならないこと」は、追加。


労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg


「過労死等ゼロ」緊急対策 

「過労死等ゼロ」緊急対策


厚労省は、2016.12.26過労死等ゼロの緊急対策の実施を決めた。
対策の概要は次のとおり。
2016過労死ゼロ緊急対策

違法な長時間労働を許さない取組の強化

(1) 企業向けに新たなガイドラインを定め、労働時間の適正把握を徹底する。
(2)違法な長時間労働等を複数の事業場で行うなどの企業本社に対して、全社的な是正指導を行う。
(3)是正指導段階での企業名公表制度の強化(過労死等事案、長時間労働)等一定要件を満たす事業場が2事業場で生じた場合も公表の対象とするなど対象を拡大する。
(4)36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底

メンタルヘルス・パワハラ防止対策のための取組の強化

(1)複数の精神障害の労災認定があった場合には、企業本社に対して、パワハラ対策も含め個別指導を行う。
(2)パワハラ防止に向けた周知啓発の徹底
(3)長時間労働者に関する情報等の産業医への提供を義務付ける。

社会全体で過労死等ゼロを目指す取組の強化

(1)事業主団体に対する労働時間の適正把握等について緊急要請
(2)労働者から、夜間・休日に相談を受け付ける「労働条件相談ほっとライン」の開設日を増加し、毎日開設するなど相談窓口を充実させる。
(3)労働基準法等の法令違反で公表した事案のホームページへの掲載


 (参照)

 厚生労働省「「過労死等ゼロ」緊急対策の取りまとめについて」は、以下のURLから全体を参照することができる。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000147160.html



労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg

出退勤時間の把握方法では「タイムカード・ICカード」が、54.2%に 

出退勤把握
~「自主申告」と「タイムカード・ICカード」が拮抗(人事院調査)



 本調査は、人事院が、常勤従業員数50人以上の全国の企業42,904社のうち、7,363社(有効回答4,241社)を対象として実地及び郵送による調査を実施したもの。(平成27.10.1現在)
 資料出所・ http://www.jinji.go.jp/kisya/1609/h28akimincho_bessi.pdf
 同調査のうち、「出退勤時間の把握方法、及び実労働時間の把握方法」について、調査結果があるので紹介します。

(1) 出退勤時間の把握方法では、

  事務従事者についてみると、「出勤簿、システム等による自己申告」が48.8%、「タイムカード」が35.9%、「ICカード等」が18.3%となっている(下記図表を参照)

出退勤時間の把握方法
(↑ クリックすると拡大表示できます)

(2) 実労働時間の把握方法では、

 イ 出退勤時間と実労働時間の把握方法の異同
   事務従事者がいる企業のうち、出退勤時間と実労働時間の把握方法が「同じ」とする企業が69.8%、「異なる」とする企業が30.2%となっている。

 ロ 実労働時間の把握方法
   出退勤時間と実労働時間の把握方法が異なる場合の実労働時間の把握方法は、「上司が確認した時間」が49.7%、「従業員が自己申告した時間」が45.2%となっている。


 [編注、コメント]

 出退勤時間の把握方法として、タイムカー35.9%ドとICカード18.3%の合計が、54.2%となり、「出勤簿、システム等による自己申告」が48.8%より多数。大きく2大手法として拮抗する状況である。



労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg


労働条件のウエブ診断 

労働条件のウエブ診断

●労務管理・安全衛生管理などの診断

WEB診断

 以下の6項目について、自社の状況を診断することができる。
     (1)「募集、採用、労働契約の締結」
     (2)「就業規則、賃金、労働時間、年次有給休暇」
     (3)「母性保護、育児、介護」
     (4)「解雇、退職」
     (5)「安全衛生管理」
     (6)「労働保険、社会保険、その他」
http://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/



労務安全情報センター
http://labor.tank.jplabor100-75.jpg

厚労省が「過重労働解消キャンペーン」を11月に実施 

過重労働解消キャンペーン

 厚生労働省は11月に、「過重労働防止キャンペーン」を実施。
 一連のキャンペーン取組の中でも、企業にとって気になるのは、労働条件、労働時間の抜き打ち監督だが、本年度も、
 ○「長時間の過重な労働による過労死などに関して労災請求が行われた事業場」
 ○「若者の「使い捨て」が疑われる企業
などへ重点監督が予定されている。

 キャンペーンの詳細は、下記URLから確認してください。
 → http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000137977.html

 [編注、コメント]

 電通自殺事件を受けて「労基法労働時間違反被疑事件」として司法・強制捜査が行われている状況ですが、関連して、厚労省の「秋」の重点監督には、企業としても注意が必要でしょう。
 この重点監督が、いわゆる全国の労働基準監督署から「目を付けられている事業場」(○○リスト)に対する現地(現状)点検として位置付けにあり、重点監督事業場の中から、何件かは電通事件に似た展開を辿るものが出現する可能性が高いからです。
 企業として、自主点検を済ませておくにこしたことはない、と思います。



労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg